『ミュージアム・ビジター』

昨日に続く、ソ連映画特集で、ロブシャンスキー監督作品、1989年に公開されたとのことで、ソ連邦が崩壊し、独立国家共同体・CISになった頃のことだ。

核戦争で地球が破壊されて、廃墟の中を歩む男がいる。彼は、地中にある破壊以前の「ミュージアム」という場所を探している。タルコフスキーの『ストーカー』を逆にしたような話だが、非常に分かりにくい。

私も何度か睡魔に襲われたし、小林君によれば途中で出て行った人もいたとのこと。

ともかく男が廃墟と言うか、荒野をブツブツと言いながら彷徨する映像が続く。

ある部屋があり、そこから天井に空いた穴から這い出ると、そこは小型の船で、猛烈な風と波が打ちつけている。どこの海か分からないが、ともかく凄い荒海に小型船は翻弄されている。

そして、次は広大な荒野を一人行く男で、ゴミだろうか、なんども躓きつつ歩む。

そして、主に呼びかけ、懇願する、われらを救いたまえと。そして地平線、ギリギリに落ちようとする微量の日の光のところに男の姿が消えてエンド。

なんでこのように、主を求め、希求し、また自己の責務のように苦悩するのか、ノーテンキな我々には到底理解できない。

日本はやはり幸福なのだろうか。

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