市川雷蔵の弱点

市川雷蔵は、時代劇から現代劇、娯楽映画から文芸作品まで、何でもできた役者だが、一つだけ弱点があった。
殺陣がそうである。
殺陣のシーン、特に背中から撮ったとき、下半身が不安定であることが分かってしまう。
これは、やはり彼が歌舞伎の女形出身だったからである。
同じことは、大川橋蔵もそうで、彼自身が初めて映画での自分の殺陣を見たとき、
「まるで女の子がチャンバラごっこをしているみたいで恥ずかしかった」そうだ。

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