園井啓介は引退したが・・・

吉本の徳井某が脱税していたことが分かり報道された。
一番驚くのは、この程度の芸人が、年間数千万円もの所得を得ていたことである。
そして、今後は芸能界引退も考えているとのこと。

昔、テレビ、映画の二枚目だった園井啓介が脱税して引退したことがあった。

園井啓介は、劇団青俳からテレビの『事件記者』で人気になり、さらに映画界に入った。
彼は、今見てもなかなか上手い二枚目だが、1973年突然引退した。
理由は、株売買で2億円以上の利益を上げていたのに無申告で、脱税で所得税1億2千万円を徴収され、執行猶予付きの懲役刑を受けたからだ。現在では、脱税はともかく株で利益をあげることは、むしろ賞賛されるだろうが、当時は役者が株で儲けるなどけしからん、という世論だったのだ。確かに、悲劇の主人公が実は大金持ちというのは見ていてシラケルだろうが。1932年生まれ、菅原文太、宍戸錠らとは同世代なので、引退しなければまだまだ活躍できただろう。ただ、1970年代後半以降、日本映画界では二枚目は生き難い状況になったので、どう活躍できたかは、疑問だが。

上に書いたように正義で悲劇の二枚目が、脱税で儲けていたというのは白けるが、徳井は正義派でも悲劇の二枚目でもなかった。
むしろ、せこい奴だなという感じなので、引退する必要はないように思う。
脱税漫才でもすれば良いのではないか。

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