香港映画のすべて

BSが夜中に『香港映画のすべて』を放送した。
全3部で、1 武侠映画の盛衰 2 カンフー映画のヒーローたち 3 銀幕の女神 
大半が香港のショウ・ブラザースの作品で、ショウ・ブラザース映画史のようだった。
香港には、ショウ・ブラザースの他に大手でも、キャセイ・オーガニゼーションという映画会社もあり、1960年代には東宝と合作映画も作ったが、社長以下の幹部が飛行機事故で一気になくなり,それがきっかけで衰亡したようだ。

そのキャセイのスタジオを買って成功したのが、ショウ・ブラザースから独立してゴールデン・ハーベストを作ったレイモンド・チョウで、ブルース・リーの「ドラゴン映画」で世界的プロデューサーになる。

武侠映画なるものに、戦前から長い伝統があり、多数の作品が作られてきたことなど、初めて知った。
そこから、ジミー・ウォング、ブルース・リー、ジャッキー・チェンのカンフー映画になる。

そして、メロドラマや歴史劇の女優劇も面白かった。
少年を女優が演じる伝統や、男役を女性が演じる習慣があったなど、日本の宝塚や逆に新派や歌舞伎に近い方法があるなど、同じ東アジア的な傾向なのだろうか。
美人女優が出てくるが、本当に目の覚めるような美人である。
日本のアイドルのような可愛い、とか親しみやすい美しさ、といったものは中国にはないらしい。
その辺の美意識の違いは大きく、日本ではわび、さびになるが、中国系では「タイガーバームガーデン」のきんきら趣味になってしまうのだ。

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