林成年死去

男優で、長谷川一夫の長男林成年がなくなられた。76歳で、実は長谷川一夫も76で死んでいるが、長谷川は糖尿病だったので、林もそうだったのだろうか。
昔なら、76は長寿だが、現在ではやや早いというのだから、日本の長寿化はすごい。

新聞の訃報に書かれているように溝口健二の最晩年の映画『新・平家物語』で、平清盛の市川雷蔵の弟時忠役をやっているのが目立つ程度で、役者としては大したことはなかった。
名優の子に名優はいないと言うが、その例の一つだろう。
新派の名優花柳章太郎の息子花柳喜章も、大根役者でだめだったが、林も同様に大根だった。花柳には、妾の子の花柳武始もいて、彼は新派で女形をやっていたが、武始の方が役者としては、喜章よりも上手かった。

これは、遺伝子DNAは、前世代に対して、なるべく異なる資質を選択をするためである。
だから、両親の資質をなるべく受け継がないように遺伝子は子に伝わるのである。
それは、同じ資質が次の世代にも続くと、外部環境が劇的に変化したときに絶滅してしまうので、なるべく多様な性格の子孫を残しておくことが、種の継続に有利だからだ。
地球が温暖化したとき、温暖化に弱い種では存続できない。
そこで、遺伝子は、温暖化に強いものや弱いものなど、多様なこの世代を作り、その結果、環境の変化に対し、どれかが残ると言う形で、種の存続を図るのである。

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