角ゆり子だった 『日本沈没』

1973年正月映画として公開されたヒット映画の『日本沈没』。
この頃は、就職した当初で映画館に足が遠のいていたので、今まで見たことがなかった。
映画としては、日本人の海外脱出計画を説く総理大臣丹波哲郎と、対する田所博士小林桂樹も自説で応える「演説映画」。
二人の応酬が最高に面白く、笑ってしまう。
脚本の橋本忍の演説映画としては、この他に池田大作を描いた『人間革命』『続・人間革命』があり、これは見ていて大変面白い。

中で、謎の老人辰己柳太郎の娘にひどく可愛い子が出てくる。
「一体誰だ!」と思わず資料を見てしまう。
角ゆり子だった。
モデルから女優になり、東宝の青春映画に主演したとてもきれいな女優だったが、すぐにやめた。

ところが、何故か1991年に日活ロマンポルノ10周年記念作品、神代辰己監督、内田裕也主演の『嗚呼、女たち猥歌』に出た。
内田の内妻のトルコ嬢という役で、びっくりしたが、意外にも普通に演じていた。
だが、これも合わなかったのか、この作品1本で終わり、その後芸能界を離れたとのこと。
なかなか忘れがたい女優だった。

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コメント

  1. 田所 より:

    劇場公開時にあった場面で、以後DVDなどでも消されている場面が角ゆり子と老人の最後の場面にあるそうですが。

  2. 初耳ですが、どんなシーンでしょうか。藤間紫によれば、辰巳は非常に色っぽい人だったそうで、まさか抱き合っているシーンだったりして。

  3. 匿名 より:

    ありゃ、老人は島田正吾では?

  4. 指田文夫 より:

    島田正吾でした。有難うございました。

  5. 匿名 より:

    たまたま見た公開版を覚えております。
    原作にも存在するんですが、最後の方で渡老人の家に総理の丹波哲郎が訪れ、花江を連れて屋敷を離れるくだりで、花江が老人に頼まれ着物を脱ぐシーンがありました。
    ビデオテープには存在してましたので、TVでの放送時にカットされたんだと思います。

  6. それは興味深いシーンですが、どういう意味があるのでしょうかね。

  7. 牧子嘉丸 より:

    角ゆり子さんは「二十歳の原点」で主役をやってた女優さんじゃなかったでしょうか。