9・11の日は

今日、9月11日は、7年前にニューヨークのワールドトレードセンターにジェット機が突っ込み、「9・11事件」が起きた日である。
あの当時、私は横浜の病院に長期入院していた。
あの日も、前夜に起きた事件はまったく知らず、翌朝起きるとテレビが大騒ぎしていてびっくりした。
だが、あのビルでは、ぶつかれば壊れるだろうなと納得した。

1983年秋、港湾局の国際交流担当係長をやっているとき、横浜港の代表団とニューヨーク市港湾局を訪問し、あのビルの最上階のレストランで関係者と昼食し、ビルの中の港湾局のオフィスも見学した。
そのとき、気づいたのは、ビルの柱が極めて細く、全体にひどく脆弱な構造だなという感じだった。
建築の専門家に聞くと、マンハッタン島は大半が岩盤の上、地震はほとんどないので、ニューヨークでは細い柱でも十分とのことだった。
ビルの地下には、地下鉄が通っているのだが、その振動がかなり上まで響いていた。
構造全体は、網のような細い柱と梁からで来ていて、少ない材料で経済的にできたビルとのこと。そこに猛烈な力がかればすぐに壊れてしまうものなのだそうだ。
近代建築の経済性の反面の脆弱性の代表のようなものだったらしい。

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