きたむらあきこ


今朝の朝日新聞「青BE」に、シス・カンパニーのきたむらあきこさんが特集されている。
先日の『人形の家』のプロデューサーだが、この人は女優で結構良い映画に出ていた。
なんと言っても忘れられないのは、カナダ人クロード・ガニヨンが監督した1979年の映画『KEIKO』である。

ATGで公開された映画『KEIKO』は、京都に住む若い普通のOLケイコ(若芝順子)の生活を描いたもので、ドキュメンタリーのような自然な表現に驚嘆したものだ。
当時、桃井かおり主演の『もう頬つえはつかない』も同傾向の作品として、日本ATG史上最高の大ヒットをしていたが、私の周囲では、ガニヨン作品の方が圧倒的に上との評判だった。

この映画で、きたむらさんは、ケイコと同居している年上の女性カズコだった。
デザイナーのケイコは、高校時代の先生と初体験を済ませた後、喫茶店に知り合ったカッコいい男に憧れてセックスして捨てられたり、そのショックで1回はケイコとカズコはレスビアン的行為もするが、すぐに忘れケイコは、無事見合い結婚してハッピーエンドになる。
この作品は、ガニヨン監督が日本で英語を教えていると、若い女性が次から次へと見合い結婚するのが不思議で、それをテーマに作ったと言っていた。
なかなか日本の若い女性を客観的に描いた優れた作品だったと思う。

その他、加藤泰の『炎のごとく』、あるいは大林宣彦の『時をかける少女』など、多くの映画に、きたむらさんは脇役として出ている。

彼女は、文学座にいたが、その後野田秀樹の「夢の夢眠社」に入り、役者はやめ制作に転向し、野田秀樹作品の制作をやって今のシス・カンパニーに至ったのだそうだ。
日本では、良い芝居を作れる独立の制作者が少ないが、彼女はきわめて稀有な方だと思う。
今後もさらに活躍されることを望みたい。

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