ロッパの役は

古川ロッパの晩年の日記を見ていたら、1953年4月に黒澤明の『七人の侍』の出演交渉を受けているとの記述があった。
結局、金銭的、また役の小ささで断ったようだ。

だが、『七人の侍』のどの役だったのだろうか。
黒澤は、ロッパに最適とのことで、オファーしたらしい。
私には、藤原鎌足が演じた農民の首領、あるいはその次の小杉義男が演じた役のような気がするが、一体どの役だったのだろうか。

もし、実現していれば、天皇と殿様役者の対決は、きっと見ものだったに違いない。
『七人の侍』の評価が高い今日、ロッパは、出ておけば良かったと思っているだろう。
だが、当時黒澤の評価は、今ほど高くはなかったので、軽く断ってしまったのだろう。

どうやら、ロッパに充てられて書いたのは、千秋実の役だったようだ。

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