『古川ロッパ傑作集』

先週に入手し、ずっと聞いているCDである。
昨年、『レコードコレクター』誌で紹介されれていたが、やっと購入した。
聞くと、随分とどこかで聞いた曲があるのに驚く。
『ロッパ南へ行く』『さくらんぼ道中』『ロッパの轟先生』など、テレビの初期の頃に聞いたものだろう。

ロッパは、以前から気になっていた。
だが、『昭和日記』の総監修が、才能なしの滝大作で、同じ穴の狢の高平哲郎らが、盛んに持ち上げているのが不愉快で、購入しないでいた。
だが、日記も先日購入すると、とても面白い。
さらに、今回瀬川昌久さん監修の下で、若い石川茂樹さん、中野正昭さんら、本当にロッパの芸が好きな方たちが作った、このCDは本当に素晴らしい。

ジャズ、ポピュラーソングはもとより、歌謡曲、浪曲、義太夫、小唄等々を含み、混ぜて歌う古川ロッパの芸は凄い。
戦後、ロッパは戦前、戦中にあまりに売れ、またその態度が尊大だったため、反感から不遇になる。
私の記憶では、新東宝のつまらない喜劇に出ていた程度である。
エノケンや金語楼らが、戦後のテレビ時代、大衆社会的芸能界にそれなりに適応していたのに比べ、ロッパは全く時流に乗り遅れた芸人だった。
だが、今回のCDは、歌ばかりだが、実に凄い。
彼に比較できるのは、川田晴久とあきれたボーイズくらいだろう。
この次は、是非、漫談等をCD化して貰いたい。
漫談のほんの一部は、昔カセットで出て、持っているが。

『古川ロッパ傑作集』 問い合わせ先 ブリッジ 03-3710-8049 http://bridge-inc.net

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