『昨日の続き』 前田武彦死去

タレントの前田武彦がなくなった。
大橋巨泉のコメントが、『昨日の続き』のことであるのが、興味深かった。

『昨日のつづき』は、1960年代にラジオ関東の10時代に放送されていた「トーク」番組であり、現在テレビで無意味に放映されているトーク番組の開祖である。
前田武彦と永六輔、富田恵子で始まったが、永六輔が下りて、大橋巨泉、はかま満夫らが出た。

いかにこれが衝撃的だったかは、石原裕次郎、浅丘ルリ子、芦川いずみ主演の名作『憎いあンちくしょう』で、裕次郎が演じる北大作は、永六輔をモデルにしており、北大作が担当しているテレビ番組『今日の三行広告から』は、『昨日の続き』のことである。

首都圏の最後発ラジオ局だったラジオ関東は、一応本社を横浜に置いていたが、免許を得るための詐術で、番組はすべて東京のスタジオで作られていた。
だが、後発局だったためかユニークな番組が多く、先週亡くなられた中村とうようさんも、12時半からの「ラテン・タイム」をやっていた。
この12時半からの15分間の時間は、「季節番組」で、時期によってテーマが変わり、夏はハワイアン、秋はシャンソン、ラテンになるというものだった。

そして、12時45分からは、本多俊夫のジャズ番組『ミッドナイト・ジャズ』になり、1時間からは女性DJで『素敵なあなた』の30分の1時半で放送終了となるのであった。

前田武彦は、かつて横浜の栄区に校舎があった鎌倉アカデミアの卒業生でもある。
高松英郎、いずみたくらも、すでに亡くなっているので、今生きていられのは、映画監督の鈴木清順くらいだろう。
ご冥福を祈る。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. uhgoand より:

    “ラジオ カントウ――”
    昭和38年から44年まで東名建設で環八から大井松田まで246や山野を三菱ジープで駆け回つていたいたが
    カーラジオでいつも聞くのはラジオ関東放送でたしか周波数帯は1600khz?台だつたやうに記憶している

    他の放送局より電波がよくとどき同じボリュームでも大きく聞こえ
    「昨日のつづき」も楽しみによく聞いていた
    あの巨泉がマエタケにやり込められるときもありマエタケとはすごい奴だなと感心した

    番組の合間にいつも流れていた“ラジオカントウ――”のフレーズを想い出しいまも口ずさむことがある

    いまは九州人