日本ほど世界中の音楽を聴いている国はない

先日の『横浜で交差した音』で、北中正和さんがおっしゃった言葉であり、私もそうだと思う。
遅くなったが、当日かけた曲を書いておく。

1 『レスポンソリウム』  アントネッロ 16世紀、日本にキリスト教が来たときの音楽を再現したもの
2 『夏の名残の薔薇』  クラナド 明治以降、西洋音楽を唱歌として取り入れた1曲、『庭の千草』である
3 『恋はやさし』  安藤文子 浅草オペラの田谷力三で有名な曲、安藤は藤原義江の最初の妻
4 『ジプシー・ダンス』  ハタノオーケストラ 波多野兄弟による演奏、ジャズではないが『カルメン』の舞曲
5 『交響曲4番』 マーラー作、近衛秀麿指揮 新交響楽団 4番の世界初録音 1930年
6 『唯一度だけ』 リリアン・ハーヴェイ 映画『会議は踊る』の主題歌 1931年
   この頃から電気録音、映画のトーキー化になる
7 『南京豆売り』  鉄仮面 世界で大流行したルンバの日本初録音 鉄仮面は作間毅
8 『家に帰りたい』  バートン・クレーン 日本にいた米国人記者による歌唱 作詞は森岩雄、山岸さんによれば、ELPの曲もあり
9 『聞かせてよ愛の言葉を』  リュシュエンヌ・ボワイユ 優雅なシャンソン、同時代のダミアとは反対の夢の世界
10 『連絡船は出てゆく』 張世貞 戦後、菅原津々子も歌った韓国の曲
11 『ブンガワン・ソロ』 戦後松田トシの曲で大ヒットしたインドネシアの曲 作者グサンの指揮ワルジーナの歌
12 『テネシー・ワルツ』 パティ・ペイジ 1950年代のアメリカの代表的ヒット・ソング 二重録音使用
13 『パラダイス・ホノルル』 ハワイの沖縄人の曲 西本信夫と雨宮タツ子
14 『ウスクダラ』 トルコの曲をアーサー・キットが歌い、江利チエミが歌ったもの
15 『ザッツ・オール・ライト』 エルビス・プレスリー
16 『暗いはしけ』 アマリア・ロドリゲス ポルトガルのファドが、フランス映画で使われ大ヒット
17 『ロック・アイランド・ライン』 ロニー・ドネガン ビートルズもはまったスキッフルの代表曲
18 『ウィエモウェ』 ウィーヴァーズだが、南アフリカの曲で、さらに『ライオンは寝ている』として大ヒット
19 『バナナ・ボート』 ハリー・ベラフォンテ 世界的大ヒット 中村とうようがレコードのライナーを最初に書いたレコード
20 『ヴォラーレ』 ドメニコ・モドゥーニョ イタリアのカンツォーネの代表曲 ビルボードで最初の非英語曲の第一位 
          因みに二度目の非英語曲の第一位は、坂本九の『スキヤキ』で、この1950年代はアメリカも多文化に寛容だったのだ
21 『カーニヴァルの朝』 ルイス・ボンファのギターと歌 映画『黒いオルフェ』から
22 『月影のナポリ』 ミーナ この辺はイタリアのカンツオーネの全盛時代
23 『Fenceの向こうのアメリカ』 柳ジョージ 横浜に因む曲は多数上げていただいたが時間がなく、先日亡くなられた柳で代表
24 『上海』 美空ひばり 1953年 なんと17歳 AKB48より遥かに下とはすごいとしか言うしかない

40曲以上上げていただき、また推薦曲のリストも作っていただいた北中正和さん、山岸伸一さん、そして当日見に来て頂いた皆さん、本当に有難う。
11月5日土曜日 栄図書館
司会・進行 指田 文夫
       

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする