『亡国のイージス』

全く期待していなかったが、意外に面白かった。
監督の阪本順治は、ノー・テクニック、ノー・テンポ、ノー・センスなので、どんなにひどいのかと思っていたが、一応見られる映画だった。これは、『大空港』や『新幹線大爆破』のようなハラハラ・ドキドキ映画であり、中身は全くないのだ。

大体、今の日本のどこが問題なのだろう。理想がないとか、顔が見えないとか、そんなことが何か問題なのだろうか。
私の知る限り、歴史的に最も繁栄しており、飢えて死ぬものもなく(現在、日本人が食べる牛肉の量は、恐らく縄文時代以来食べた牛肉の総量を超えているだろう)、戦後60年間戦争も革命もない。大変素晴らしい時代と社会ではないか。これを「亡国だ」と言ったら、本当にバチが当たるよ。
原田芳雄以下、全閣僚が糖尿病寸前の肥満姿なのが、繁栄の印である。
映画が面白い理由は、音楽と編集が日本人ではなかったためで、映画制作の方が亡国である。

しかし、最近の映画はどうして役者の顔をきちんと写さないのだろう。
筋が分からないのは、脚本の問題という意見が多いようだが、それもあるがカメラがきちんと役者の顔を撮っていないのが最大の原因だと思う。
アクション・シーンでもきちんと役者の顔を写すこと、昔のスター映画では常識だったのだが、今日の監督、作家の映画になって目茶苦茶になったようだ。

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