西武鉄道のやり方

西武鉄道が、有価証券報告書の虚偽記載等で問題となっている。私も、業務上で西武と接触した経験を書く。

横浜市民なら知っていると思うが、昔新杉田駅のそばに西武のゴルフ練習場と自動車教習所があった(今は、金沢埋立地に移転している)。実は、ここは横浜市が戦後埋立権を持っていたのだが、200万円で売却したのち、60億円で買い戻したものなのだ。
そこは、戦後横浜市が埋立をしていたが、当時は一番大波の影響を受ける場所だっため、何度も護岸が壊されて大変だったのだそうだ。
そして、昭和20年代に財団法人横浜文化振興会というところに、200万円で権利を売ってしまった。この財団の代表は、戦後野毛に横浜国際劇場等を作った人で、成金だったらしい。ところが、その財団がおかしくなり、権利は西武に売却され、西武はそこにゴルフ練習場等を作った。

昭和50年代にここを分断して、高速湾岸線と国道357号線が作られることになり、横浜市は、この土地約60ヘクタールを一括買収し、道路等の施設に充てた。
すべては、合法的であり、どこにも問題はない。しかし、200万円で売ったものを、60億円で買い戻したときくと何か割り切れないものを感じた。

当時の財政局の人に「なぜ権利を売ったのですか」と聞いた。答えは、職員の冬のボーナスを払う金がなくて売ってしまったのだそうだ。
西武はすごいというか、先見性があるというべきか。

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