大阪都構想の最大の問題点は

その内容について、詳しく知っているわけではないが、大阪都構想の最大の問題点は、大阪市を廃止して、大阪府に統合した後のことがきちんと説明されていなかったからだろうと思う。

二重行政の解消でできた利益をどこに使うのか、ほとんど有効な説明はなかったように思える。

二重行政と言うが、病院や図書館のように双方にあって特に問題のないものもあり、二重に存在することが本当に問題だとすれば、個々に調整して問題点を解消すれば十分で、いきなり市をなくすというのは、あまりに乱暴なやり方である。

二重行政解消で得られた利益の使い方だが、想像すれば、企業を援助したり、企業減税したりして有力企業の定着と誘致を図る、と言った施策だろう。

だが、こうしたレーガノミックス・サッチャーリズムの「新自由主義的経済政策」は、今ではほとんど無効であることが国際的にも証明されている。

なぜなら、企業はそこで得られた利益を地元には再投資せず、もっと儲かる場、時には海外に移転してしまうからである。

では、どうしたら良いのか、地域から動けないもの、人に再投資することである。

それは、教育、子育て、医療、福祉、さらに文化芸術など、その場から動けないもの、最終的には人に再投資することが一番有効なのである。

それこそが国民全体の利益の再分配と言うべきなのだろうと私は思う。

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