久しぶりに聞いた言葉 「われめちゃん」

毎月、最終火曜日に黄金町のたけうま書房で行われている、田口史人さんの「レコード寄席」、昨日は「教育レコード」だった。

最初は、世界文化社や講談社が出したという、訪問販売の「音楽教育レコード」 田口さんの推測では、1960年代に百科事典の訪問販売とセットで売られたのではないか、EP盤で、毎月送られてくるもので、高価な事典よりは、安いと言って売ったのではないかとのこと。

その決定版が、講談社から出た10枚組のLP『こども音楽教育』 黛敏郎の総監修で、小泉文夫、小島美子、谷川俊太郎も参加し、岸田今日子と中村メイ子が子供に扮し、先生の黛の話で進めて行く。最後は、二人に作曲まで行かせるが、黛は天才である。

このLPには、町の道をバラバラに歩く人に、音楽を聞かせると同一歩調で歩くようになるとの黛先生のご講義もあるそうで、まだ日の丸・君が代以前であろう。

同様なのは、林光も出していて、当夜は4枚のみ持参されたが、黒テント系の作者、俳優が多数参加しているもので、今はないホルプ出版のもの。

ホルプは、1960年代後半から多様な事業を行っていて、映画製作もあり、今井正の『橋のない川』も作っている。

そのハイライトは『ぼくの銀河鉄道』で、上野から北上に鉄道で子供が行く物語で、ナレーターと作者は、詩人の関根弘だった。

                                             

宮澤賢治に合わせて、鉱山採掘なども出てきて、ラストは吉田美奈子のピアノと歌による賢治作曲の曲で終わる。

全体に、ラジオドラマと言うか、当時あったテレビの映像詩のような感じだった。

最後は、当然に出てくる「性教育もの」のソノシート。やなせたかし作だが、監修は北沢杏子で、かの「われめちゃん」が出てきた。

これは、學校や家庭での性教育用に作られたものだが、久しぶりにこの言葉を聞いた。

今は、小学校3年くらいで、ほとんどの子は性のことを知っているのだろうか。

来月は、鉄道レコードだそうなので、マニアで一杯になるに違いない。

田中文雄が田中友幸について書いた『神(ゴジラ)を放った男』があったので買う。

ここは、貴重な本が非常に安価に入手できて大変に良い。

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