昭和天皇には関西なまりがあった

昼間、ラジオを聞いていると宮内庁が公開した昭和天皇の「玉音放送」の原盤からが全部放送された。

「朕、深く世界の大勢と帝国の現状に・・・」の玉音放送である。

実際にラジオを聞いた大島渚によれば、

「あれはまさしく音であって、声ではなかった、普通の人間の感情が一切ない不思議な声だった」と書いているが、あれを玉声放送と言わないのは、誠に正しいと思う。

                                        

このアセテート版による原盤音声は、従来のものよりも10秒ほど短いとのことで、多分速度が違うのだろうと思う。

昔の録音のスピードは、録音機ごとにかなりバラつきがあり、それを普通の78回転で再生すると原音とは異なってしまうのである。

従来聴いていたものよりも、やや高く若い声で、しかも冒頭の部分の感じが、関西なまりのように聞えた。

よく考えてみれば、祖父の明治天皇までは、天皇家は京都で暮らしていたので、家の中では関西弁だったのではないかと思う。

昔、劇作家の飯沢唯が、「天皇家は女言葉だ」と言っていたこともあるが、多数の女官に囲まれていた生活なので、女言葉が主流になったのもおかしくないだろう。

いずれにしても、天皇をはじめ、近衛などの華族は戦前は関西弁で会話していたのではないかと思った。

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