『メカゴジラの逆襲』と中野昭慶監督との新年会

西区藤棚の日本一小さい映画館シネマノヴェチエントに行き、開館1周年記念イベントの『メカゴジラの逆襲』の上映会と、東宝の特技監督だった中野昭慶さんを囲んでの新年会に出る。

                                          

『メカゴジラの逆襲』は、1975年に東宝映像で作られたゴジラシリーズ15作目で、この後、10年間ゴジラは作られなくなる作品である。

前作の『ゴジラ対メカゴジラ』を受け、メカゴジラが新怪獣チタノザウルスと共に、地球を襲ってくるもので、国際警察が戦い、いつの間にかゴジラが現れて、戦い勝つという筋書きである。

悪役が、メカゴジラとチタノザウルスと二人いること、この二つがあまり強烈な個性が見られないことで、全体にパンチ力が不足していた。

トークショーでの、中野監督の言葉では、「これは東宝チャンピオン祭りの1本で、対象年齢が小学生なので、ともかくわかりやすく作っていて、ゴジラがなぜ急に出てくるのか、私にも理解できなかった」とのこと。

この時期、東宝は経営合理化で、専属契約の俳優、技術者を解雇すると同時に、東宝を分割して、東宝映画、東宝映像、芸苑社、青灯社、東京映画等で製作することにした。

予算が削減され、製作も1班体制で作り、爆破シーンなども、過去の映像資料を利用するなどして作ったのだそうだ。

また、音楽も伊福部昭となっているが、新作ではなく、過去の曲の内、映像に合うものをセレクトしてつけたとのこと。

だが、その中でも特技部の技術者たちは、ミニチュア等の製作に細心の神経を使い、職人芸で映像を作り上げたとのこと。

これは、国内では惨憺たる結果だったが、アメリカではケーブルテレビで繰り返し放送され、人気になっているとのこと。

その理由は、主人公の女優藍とも子は、宇宙人の手術によって自分の脳が、キングギドラの脳とつながっているという設定の面白さではないかと思う。

高山由紀子の脚本は、本来はそこを追求すべきだったと思うが、チャンピオン祭りでは無理で、結局中途半端になったのだと思う。

終了後は、鍋で乾杯、大雪が心配だったが、まったくなくて無事家に戻れる。

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