『永遠のヨギー』

「永遠のヨギー」の題名を見て、これはかのマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーだと思って見に行く。

彼は、1960年代日本でも大変に有名な人間であった。私が最初に彼の名を聞いたのは、ラジオ関東の湯川れい子さんの番組「RFトップ40」だと思う。

そこで、ビーチ・ボーイズが久しぶりにコンサートを開いたが、ほとんど演奏はせず、このヨギーの講演になり、観客からは大ブーイングだったというのだ。

「そんなバカなことがあるのか」と思ったが、世の中にはこうした宗教に引かれる人は多い。なぜアジアの宗教かと思われるかもしれないが、欧米ではキリスト教に対する反対からか、非西洋の宗教に引かれる人は多い。

先日亡くなられたモハメッド・アリもイスラム教だっただが、そこにも非西欧世界の文化への憧れがあったと思う。

当時のインドブームは大変なもので、ビートルズの他、女優のミア・ファーローもカトマンズに行ったことがあるはずで、映画『フォロー・ミー』で、彼女が奇妙な踊りをするのも、インド的なものがあったと思う。

もっとも、キリスト教も、生まれたのはアラブのエルサレムであり、欧州ではない。

ただ、それが地中海世界へ拡がる中で、欧州の文化を吸収したのだろうが、専門家ではないので、これ以上は書かない。

                    

さて、この映画の主人公のヨギーは、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーではなく、その元祖のようなヨギーだった。

だが、ジョージ・ハリソンのインタビューも出てくるが、元祖ヨギーは1950年代に亡くなっているので、ジョージが言うのは、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの言動だと思う。

結構多くの大学の先生等がヨガや精神世界について言及し、賛美する。元祖ヨギーも相当に怪しい人物のように私には見える。

私は、こういう宗教を認めないので、笑うしかないのだが、今や日本でもかなり普及していて、その教室も多い。

観客も若い女性が多く、恐らくそうした指向性のある方なのだろうと思う。

イワシの頭も信心からなので、私は否定しないが。

シネマ・ベティ

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