『ダーリング』

イギリスの監督ジョン・シュレシンジャーの1965年の作品。モデルのジュリー・クリスティが芸能界で成功し、最後はイタリアの公国の王女になる。

シュレシンジャーは、『真夜中のカウボーイ』で有名だが、『イナゴの日』、『パシフィック・ハイツ』など、アメリカをかなり辛らつに批評した映画を作る。
ここでも、グレース・ケリーをモデルにした話を皮肉な物語にしている。60年代のイギリスやフランスの芸能界の一面が分かる映画で、フェリーニの『甘い生活』とも類似している。

恋人がイギリスの名優ダーク・ボガード(一番有名なのは倒錯セックスの『愛の嵐』のナチの元収容所所長)で、私の贔屓である。彼は、ジョセフ・ロージーの名作にして怪作『唇からナイフ』では、悪党のボスを演じている。
舞台出身でコール・ボーイ(売春夫ではなく、舞台監督助手。出番の役者を呼ぶのでコール・ボーイという)をしていたそうだ。

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