『Always 3丁目の夕日』の小雪の演技

日本アカデミー賞を総なめした『Always 3丁目の夕日』だが、小雪の演技は問題ある。
最後、吉岡秀隆が小雪に指輪をプレゼントするが、箱を開けると何もない。
それを、小雪は「嵌めて」というが、その台詞を普通に言う。また、間も少し長い。
ここは、少々強く言わないと後が続かない、また見る方もびっくりしない。感動できないところである。

あんな台詞を強く言うなど本当はおかしいのだが、おかしいのを演技として消化するのが、プロの役者というものである。
あれを普通に言わせた監督は馬鹿だ。
浅丘ルリ子なら、強くしかもリアリティを持って言っただろう。山田洋次なら、きっとそう演出したと思う。
あの台詞の言い方を監督と小雪のどちらが考えたか知らないが、あれは最大のミスであり、あれのためにすべてがぶち壊しになっている。

演技論的に言えば、あの映画の演技で合格点がやれるのは、堤真一のみである。後はひどい。吉岡は頑張ってはいたが、やりすぎで少々おかしい。
それにしても薬師丸ひろ子は変な顔になったね。
なにか正視に堪えないという感じだね。

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