西武鉄道のやり口

11月10日に新杉田駅前の土地について西武鉄道との関係を書いたが、もう一つ少々問題のある件を書く。
横浜南部の海岸地帯に昭和30年代に西武が分譲した住宅地がある。しかし、そこは元は漁業組合が網干場の名目で埋立をした場所だった。しかし、埋立が竣工した途端西武に売却され、西武はそこを住宅地として分譲したのである。

ご想像のとおり、初めから西武が漁業組合の名を借りて埋立たのである。国有財産である自然海浜の埋立など、そう簡単に許可されることではない。そこで魚組の名を借りたわけだ。国会議員だった堤康次郎氏にとって簡単なことだったのだろう。

なぜ、このカラクリが分かったのか。
砂浜を埋立たので、そこには当然護岸があり、埋立によって旧護岸敷となって国有財産として残ってしまった。結果として、家の真下を国有地が横切っていることになった。別の言い方をすれば、国有財産を個人が不法占拠している状態となったわけだ。

そこで、仕方なく、この国有地と西武が出す私有地を交換することになった。
西武が持ってくる様々な、どうしようもない用地候補をめぐって交渉したが、私が担当しているときには成立しなかった。西武のやり方としぶとさにはあきれたものである。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする