秘書が自分で動くことはあり得ない

私は、1977年12月に横浜市の係長になった時、大久保英太郎、鈴木喜一、相川藤兵衛、松村千賀雄の4代の市会議長の秘書をやった。さらに今は副議長にも担当秘書がいるが当時は副議長も議長担当が担当していたので、田口良作、有山睦男、川俣勝一、岩本正夫の4人の副議長にも仕えることになった。

これは、1977年末から1983年5月までの4年半で、市会の議長、副議長の公務を担当する秘書としての業務を行った。

それぞれの方は、非常に個性的で、仕事の仕方もそれぞれだった。

だが、当然にも言えるのは、秘書は「ご主人様」の議長、副議長のご意向なしに動けない、動いてはいけないということである。

時には、先回りしてことを整えたりすることもあるが、それは明らかに議長の意思がこう行くだろうと予め予想できた時であり、それも議長の意向なしにはなにもできない。

秘書というものは本来そうした存在なのである。

だから、今回の森友学園の問題で、籠池園長が安倍首相夫人の明恵氏当ての手紙に対しての回答の中では、財務省に問い合わせをして、その結果が書かれていたことが明らかになった。

菅官房長官等は、「明恵夫人とは無関係で、これは明恵夫人付きの谷さんが個人的に動いて回答をしたものだ」としているが、普通に考えありえないことである。

ではなぜ、籠池氏が、谷さんあてに手紙を送ったのかだが、これは「国有地の借地期間を変更してくれ」ということで、明恵夫人には明らかに不得意な分野だったので、直接役人の谷さんに郵送したのだと私は思う。

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