『みな殺しの拳銃』

公開直後、今はテレビ業界にいるはずの大学の同級生Nから、「『拳銃は俺のパスポート』を予告編に使っていて、すごくかっこいい」と聞き、見に行ったがあまり感心しなかった作品。
確かに長谷部安春監督、映像、展開の省略法、飛躍などはさすがに素晴らしいが、話が異常に暗く救われない。

ボクサーの末弟岡崎二朗のトラブルから所属している組から離れ、対立に陥る宍戸錠、藤竜也3兄弟。
最後宍戸は、親友の二谷英明との対立になり、殺しあって終わる。
最後のシーンは、工事中の横浜の第三京浜のようだ。
当時、建設中だったのか。

宍戸と二谷の関係などは、東映のヤクザ映画を思わせるが、東映仁侠映画のように様式的に美化されないので、暗くて救われない。
日活アクション映画としては、次の「ニューアクション時代」になる直前の作品である。

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