ミサイルや水爆は作れても・・・

北朝鮮のミサイル発射と水爆実験が連日報じられている。

だが、北海道や東北に着いた漁船の乗務員が日用品を盗んでいるかの報道もある。

これは、何を意味しているのか、それは北朝鮮は、1960年代のソ連のような重厚長大産業の経済体制で、現在の世界の多品種少量生産の経済社会にはなっていないからだと思う。

1980年代に、東宝の特撮スタッフが、北朝鮮に招かれて、特撮怪獣映画『プルガサリ』を作った。

これは、金正日が大変な映画好きで、「我が国でもゴジラ映画を作れ」とのことで、中野昭慶や薩摩健八郎ら東宝の特撮スタッフが招かれたのである。

この時のことを薩摩が本『ゴジラが見た北朝鮮』に書いていて非常に面白い。

それによれば、一つのシーンの撮影が終わると、美術スタッフは、セットをバラし、いちいち釘を抜いて再使用していたとのこと。

釘のような軟鉄は、製造に意外にも技術が必要なもので、日本では古くから作られていたので、何でもないのだが、北朝鮮のような重厚長大産業時代の経済体制では、上手く製造し、供給できないのである。

映画『プルガサリ』は、1998年に日本でも公開され、私はキネカ大森で見て、そのことは雑誌『ミュージック・マガジン』に書いた。映画の機材が古いせいか、撮影と編集がひどいが結構面白い映画だったと記憶している。監督は、韓国から北に亡命して映画を作り、その後さらに米国に亡命した申相玉である。

悪い王様に抑圧されていた農民の味方で、伝説の怪獣プルガサリが悪い王を倒すが、プルガサリは鉄器を食べる怪獣だったので、農民は困り、怪獣を元の人形に戻すというのは、金王朝体制の隠喩に見え、さすが申相玉だと思えた。

ただ、北朝鮮時代の方が、予算を潤沢に使用できたので、申監督作品は良かったと思えるのは皮肉だが。

北朝鮮が、今後どうなるのか、何とか平穏に体制が、金王朝から普通の政治体制に移行してほしいと思うが、経済体制にも大きな変革が必要なのだと私は思う。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする