『父と暮らせば』

井上ひさしの原作を原田芳雄、宮沢りえ、浅野忠信で黒木和雄監督で映画化したもの。
反原爆、反戦を静かに訴えた作品として評価が高い。
だが、「これって黒木の本心なの」と思ってしまう。

原作は、辻萬長と西尾マリの主演で見たことがあるが、映画も原作を全く変えず、劇には出てこない娘の相手役浅野を出している。
余りに完璧に出来ているので、いつもどこか破綻のある黒木和雄の映画らしくないところが、私にはぴんと来ない。

この映画を見るのは実は2回目で、見ることにしたのは、この映画の録音も担当した久保田幸雄さんの『聞こえてますか、映画の音』(ワイズ出版)を読んだからだ。
この本も随分前に買ったが、なかなか読み終えなかったのだが、「オンリー録り」など、大変興味深い技法や工夫が出ている。

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