『硝子のジョニー・野獣のように見えて』だった

先日、あるところでカラオケをして、アイ・ジョージの『硝子のジョニー』を歌うと、1962年の日活の『硝子のジョニー・野獣のように見えて』が画面にきちんと出てきた。

これは山田信夫脚本、監督蔵原惟繕で、芦川いづみ、完戸錠、アイ・ジョージ、南田洋子らの出演の傑作である。

フェリーニの『道』、アントニオーニの『さすらい』にヒントを得た作品で、少し頭の弱い娘の芦川いづみと、肉体的な男の宍戸錠が、北海道をさすらう話で、函館競輪場などが出てくる木村丈夫の美術と間宮義男の撮影で、非常に画面の美しい作品である。黛敏郎の音楽も抒情的で良かった。

アイ・ジョージの『硝子のジョニー』には、もう1本、東映の『アイ・ジョージ物語・太陽の子』(監督近藤節也)もあり、これは俊藤浩滋の最初のプロデュース作品だそうで、ぜひ見たいと思っているが、なかなか上映されない。

日活の『硝子のジョニー・野獣のように見えて』は、女優桂木洋子の最後の出演作品でもある。

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