岩井俊二とZARD

どちらも嫌いだったが、なんとZARDのビデオは岩井が作っていたのだという。NHKの唯一ましな番組「クローズアップ現代」が特集していた。
嫌いな理由は、どちらも気持ち悪いからだ。世界が閉じられていて肉体がない。

少々理屈っぽくなるが、歴史的に言えばルネッサンスから現代に至るまで、思想・文化・芸術は、人間の解放を目指してきた。封建制や宗教、政治や経済の桎梏からの解放である。それらから解放されることが人類の願望だった。
だが、あの歌に解放があるだろうか。
あるのは、閉鎖である。
最も、演技論的に言えば、「解放されるためには一度緊張を通過した方がができる」というのもあるのだが。
ZARDの歌に励まされたなど、本当にあるのだろうか、信じがたい。

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