溝口健二について

映画監督溝口健二と言えば、ワンシーン・ワンカット技法と共に、その性格、映画作りへの異常さがよく言われてきた。

その典型は、シナリオ・ライターの新藤兼人氏で、映画『ある映画監督の生涯』でも、その異常性が様々な証言によって描かれている。
例えば、シナリオ作り方、小道具へのこだわり、演技指導の厳しさなど。
その際たるものは、尿瓶使用で、スタジオでは尿瓶を使用し、撮影中はセットの外に出ない、などである。

私は、以前から、この溝口健二の異常性については疑問を持ってきたが、それを明確に証言されているサイトを発見した。
戦後、溝口の内弟子から大映の助監督として京都で溝口他、多くの監督に仕えた宮島大蔵氏で『日本映画四方山話』http://tsune.air-nifty.com/miyajima/2007/06/index.html である。
これを読むと、溝口は映画作りには情熱を傾けるが、きわめて常識的であり、また人情味のある方だったようだ。
これを読むと衣笠貞之助が吝嗇であり、また池広一夫や田中徳三らの評価が低いなど、大変面白いサイトと証言である。
是非、お読みいただきたい。

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