女性は結婚すると着物になった 1960年代までの日本映画

大阪大学は、阪急石橋駅で降りて大学正門に着き、そこからが凄い道順の上り坂で、8時半過ぎに梅田駅を出たのに、会場の全学教育推進機構校舎に着いたのは10時半過ぎで、「日本映画学会14回大会」の最初は神戸大学研究生のストキンジェン・アルノーさんの発表半らい終わったところだった。

木下恵介映画の男性同性愛と女性が排除されていることを分析したものだった。

それは女性嫌悪と男性愛好を分析したもので、私には今更だが、木下恵介を考えることの意義は大きいので評価できるものだった。

だが、私が注目したのは、木下映画でも、女性は独身時代は洋装だが、結婚して家に入ると和装になることの指摘だった。

それは、同じ松竹の監督の大庭秀雄でも同様で、『君の名は』で、最初スキヤバシで春樹会う、真知子の岸恵子は洋装である。だが、川喜多雄二と無理やり結婚させられると、途端に着物姿になる。

   

これは、性的存在から母性への転換を示すものだと思う。

それは1960年代中頃まで続いていて、山本富士子と森繁久彌が共演した豊田四郎監督の愚作『憂愁平野』でも、山本は和服で登場していたと記憶している。

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