ポルトガルの首都リスボンにグルベンキヤン美術館がある。
これは、ミスター5パーセントと言われた世界の石油界の大物で、シェルの役員も勤めたグルベンキヤンが、その莫大な財産で作った美術館である。
今から、約20年前に仕事でリスボンに行ったとき、見に行ったが実にすごい美術館だった。
コレクションがものすごく、特にグルベンキヤンは、その名のとおりアルメニア人だったので、古代、中世の中央アジアのキリスト教のイコン等の美術品は、他ではまずない貴重なものだった。
日本のものもあるが、これは玉石混交で、ガラクタもあった。
その他、ターナー等のイギリスの絵画等もあり、実に不思議な美術館だった。
作品の価値や真贋がどうこうと言うのではなく、ともかく自分が気に入ったものを並べたと言う感じなのだ。
こういうコレクションが本当の美術品ではないか、と思った美術館だった。
ここには、オーケストラもあるが、世界の美術館でオーケストラを持っているなどそうないだろう。