今、話題の「事業仕分け」では、結局財務省の戦略なのではないか、という見方が強いようだ。そして、霞ヶ関の国の高級官僚は本当に優秀なのか、という議論もあるようだ。
私の乏しい経験からすれば、それは勿論優秀な方は多数いるだろう、だがそれは民間企業や団体、地方自治体にもいるのと本来は同じ比率だと思う。
ただ、霞ヶ関が優越しているのは、そこに様々なルートから集まってくる情報の量と質である。
私は、現役時代、3回横浜市役所の外に出て、民間企業からの派遣の人、固有職員等と働き、また民間企業、団体、連合体、外資企業、組合等に付き合ったが、そこで一番感じたのは、横浜市程度でも、域内について持っている情報の格段の差だった。
比較で言えば、市役所の担当職員と、民間中堅企業の部課長クラスが持っている情報が同じという感じだろうか。
ともかく市役所の中は、情報で溢れ、蓄積されている。
ただ、使い方を知らず、宝の持ち腐れになっているのだ。最も、変に私的に利用すれば、犯罪になってしまうが。
横浜市程度で、そのくらいなのだから、国の高級官僚が保持している情報たるや、大変なものである。
問題の天下りも、原因はそこにあると思う。
そして、情報が集まってくる所以は、権力にあるのだから、やはり中長期的には、国の力を地方や民間に分散させることが必要なのだと私は思う。