榛谷泰明について

榛谷泰明(はんがい やすあき)氏の名を知っていたら、あなたは相当な日活マニアである。
彼は、鈴木清順の脚本家集団・具流八郎の一員だった。
彼の著作を知ったのは、偶然だった。
図書館では、毎週多数の新刊を入れるため、多数の本、雑誌を廃棄している。
主に読まれない本や、その分野に新刊が出て、情報等が古くなったもの、あるいは児童書で壊れてしまったものなど、等である。

あるとき、『比喩表現事典』と言う本が廻って来た。
著者が榛谷だった。
「あれ、こいつは、清順グループではないか」
それは、様々な比喩を集めたもので、労作としか言いようのないものだった。
彼は、同様の本を何冊か出している。
ご苦労様と言うしかない。

さて、昨日の神代監督の愚作『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』で、百科事典を編纂する男・原田芳雄が出てくる。
そして、思ったのだ、この一日部屋に篭って辞書を編纂している男とは、榛谷泰明のことがヒントになっているのではないか、と。
そう考えると、あの愚作の奇妙な連中も、実在の人間をモデルにしているのかもしれないのである。
本当だろうか。

榛谷氏は、現在は主に北海道で民話の収集、講演をやっているようだ。興味のある方は、彼のHPで。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする