昨日は12月8日で、昭和16年に太平洋戦争が始まった日である。
先日、池上彰が戦争に関するテレビ番組をやっていて、
「第二次大戦で日本はどこの国と戦争をしたのか」と質問し、答えは「ドイツ・イタリア」と「アメリカ・イギリス」の二択だった。
すると藤本美樹は、「ドイツ・イタリア」を選んだ。
「だって日本はアメリカと仲が良いじゃないですか」
これには一理あると笑ってしまった。
日本がアメリカと仲が良いのは、戦争に負け、言わば仕方ないからであり、それに戦後一貫して反発してきた石原慎太郎が聞いたら、大激怒するに違いない。
しかし、日本の若者はものを知らないのにも限度があると言うべきだろうか。
40年前、私が大学1年生のとき、英会話の授業は、ヘンリー・ザバテロという三島由紀夫に英会話を教えた先生の奥さんの、ザバテロ夫人だった。
正直に言って全く面白くない授業だったが、ただ出て聞いていれば良いので毎週出席していた。
そして、ある日、ザバテロ夫人は、こう言った。
「日本とアメリカは仲良くしなければいけないのだ」と。
当時は、ベトナム戦争中で、日本では反米意識も高まっていたのだが、なぜこんなことをいきなり言うのか、ちょっと分からなかった。
だが、すぐに気づいた。
その日は、12月8日だったのだ。
アメリカ人は、まだパール・ハーバーを忘れてはいないのだな、と思った。
今はどうかは知らないが。