長塚圭史の作品は、作・演出はともかくとして、ひどい出たがりで、やたらに本人が出てくるのが不愉快なので、見ないようにしている。
だが、年末で見る芝居がないので新国立劇場まで行く。
役者は豪華で、長塚の他、松たか子、近藤良平、首藤泰之。
松と近藤の若くて貧しい夫婦の夜、夫がクリスマスプレゼントにカバンを開けると蓄音機で、サウンド・ボックスを下ろすとレコードから曲が聞こえて来る。
携帯蓄音機は以前はよくあったもので、小学校では、これを教室に持ってきて運動会のダンスの練習したものである。
そこに、長塚と首藤の泥棒が入り、自分たちが持っていた、携帯蓄音機にそっくりなカバンとすり替えてもって行ってしまう。
そこからカバンをめぐる追っかけになるが、どこも面白くも何もない。
私の隣の女性は、始終笑い転げていたので、10代くらいの子かと思っていたが、終わって顔を見ると20代後半の女性だったのは、びっくりだった。
この連中は、なにをしても笑うのだろうか。
最後は、携帯蓄音機のカバンは、松たか子・近藤良平夫婦に戻り、ハッピーエンド。
本当に、この程度の話で長塚圭史は、何かを言ったと思っているの?
大きな間違いだと私は思う。
新国立劇場