前にこのブログで、「伊勢佐木町で古本屋は全滅した」と書いたが、友人から「それは違うよ」とのご意見があった。
確かに、伊勢佐木町でも老舗の数件の古本屋が閉店したが、新規に開店したのもあり、16号線沿いにも依然として3軒あり、そう悲観したものではないようだ。
古レコード店は全滅したが、古本屋はまだ健在のようだ。
ただ、回転は早くなっており、曙町の16号沿いにに小さな古本屋が新規開店し、映画、音楽などいろいろあり、私はそこで徳川夢声の『無声戦争日記・全5巻』を買った。
だが、すぐに閉店し、浅草に移転したとあり、多分半年位の開店だったと思う。
黄金町の古い公団住宅のビルの中に古本屋ができたというので夕方に見に行く。
黄金町駅からすぐの末吉町ショッピングセンターという住宅公団のビルの2階の「たけうま書房」
店の外には『ミュージック・マガジン』や『本の雑誌』が並んでいる。
文学の他、映画、演劇、音楽も豊富で、これから黄金町に映画を見に来るにの、楽しみが増えた。
黄金町では、ちようど反対側にあったかなり大きな店がつい最近に閉店したところだったが。
関西の漫才や落語のほんなど面白そうな本が沢山あったが、初日なのでまず顔見世に1冊にする。
阿部知二の『火の島・ジャワ・バリ島の記』という中公文庫版があったので買う。
戦時中に多くの文学者が中国や南方に行ったが、これは大変貴重な記録だと思う。
阿部先生には、大学で比較文学を習ったが、正直に言ってあまり面白い講義でなかった。
唯一「内容が先か、形式が先か、形式が先行するとしても、形式を支えるのは内容ではないか」と言う言葉が記憶にある。
まあ左翼的作家らしいいいわけでもあるが。