アメリカとキューバが国交を正式に回復することにしたそうだ。
キューバ音楽を愛する者の一人として、素直に喜びたい。
私はブラジル音楽を世界一とするものだが、ブラジルに次いで好きなのは、キューバであり、大変に素晴らしい。
ルンバからマンボ、さらにはサルサへの影響まで、キューバの音楽が世界のポピユラー音楽に与えた影響は非常に大きい。
今でもテレビのCMで良く使われている『アマポーラ』もキューバ音楽である。
1929年の世界大恐慌で、アメリカのジャズなどが衰退した時、それを救い世界的な流行の新音楽としてヒットし、音楽業界を救ったのがラテン音楽なのである。
そして、その流行はなぜか、アジアの南のマレーシア、インドネシアなどにも及んで流行していた。
ともかくキューバとの国交回復は良いことだが、キューバにはもう一つ、20世紀の世界に「貢献」した大問題がある。
それはエイズである。
エイズはもともと中央アフリカに潜在していた「風土病」だった。
それが、1970年代後半から内戦のアンゴラに、ソ連の代わりに派遣されたキューバ兵によってアフリカに拡散され、本国にも持ち帰られたと言うのが定説である。
そして、どういうルートか、アメリカのフロリダ半島に上陸し、全米に感染していった。
要は、人的交流が盛んになると、負のことがらも拡散すると言うことなのだろうが。