宮部みゆき原作の小説を石森史郎・大林宜彦の脚本、大林の監督で映画化したもの。
北千住の高級・超高層マンションで飛び降りと、一家4人の惨殺事件が起き、その事件解明を関係者へのインタビューと回想で描くもの。
大林なので、作り方や画面も上手いが、ともかく長い。
テーマとしては、超高層マンションは、家族を破壊すると言うことだろうが、この時期はまさに小泉・竹中の新経済主義の全盛時代だったと思う。
そして最後は、親の愛情が不足していて人非人の怪物になった男の犯行と言う結末は、推理小説のご定法からは、違反気味である。
作品の内容よりも、膨大に出てくる出演者の方が興味深い。
南田洋子、立川談志、利根はる恵、横山あきお、東郷晴子、峰岸徹、山田辰夫、石上三登志など亡くなられた方も多い。
風見章子も亡くなられていると思って調べると、ご健在であり、まことにご同慶に耐えない。
出演者中の最大の傑作は、立川談志だが、バーのマスターの永六輔が異常に太っていたのが気になった。
この頃、やはり太り過ぎで、それが健康にも影響したのだろうか。
衛星劇場