今更、大竹しのぶがすごいと言うのは、松坂大輔をすごいというようなものだが、やはりすごい。
ユージン・オニールの『喪服の似合うエレクトラ』は、正直に言って大変面白くない戯曲なのである。それを最後まで見せたのは、ほぼ100%大竹しのぶの力である。
オニールは、卒論のテーマにしたので私は全部読んだのだが、余り面白くないのである。(『夜への長い旅路』は最も読みやすく面白いが。)
しかも、内容がひどく重たいのである。そこで描かれるのは、端的に言って「愛」なのだが、それは現在の日本の「癒し」や「やさしさ」としての愛ではなく、「霊や肉」としての愛なのである。情欲とか肉欲としての愛と言ってもいいだろう。アメリカ人の中でつい最近まで、かくも「性欲の抑圧」が強烈だったかを思い起こさせる作品である。1960年代以降の「性革命」の中で全く変化したのだが。
だが、それは本質は余り変化していないように思える。アメリカ社会は相当に禁欲的である。そのことは、今回のブッシュの大統領選の勝利にも通じているように思える。
コメント
芸獣・大竹しのぶ
誰かが,彼女のことを「芸獣」と呼びましたが,本当でしょう。
「喪服の似合うエレクトラ」
はじめまして、わたしも今日「喪服の似合うエレクトラ」を観に行きました。感想を書いてみたのですが、どうにもこうにもまとまらず、ステキなレビューを掲載されているかたにトラックバックすることで補完することに致しました(^-^ゞ
芝居見物
新国立劇場の中ホールで、家族とその同僚と数人で久しぶりに芝居を見た。
役者の行動は、優れた舞台装置や照明効果を凌駕しただけで無く、面白みの無い内容を見ごたえのある活動へと変質させたと感じられた。
大竹しのぶと言うのは凄い役者なのだろう。
12:51
私も見たよ
大竹しのぶさん凄い!!
可愛かったし、私は大竹しのぶさんの、カーテンコールが好きですね!!
ユージン・オニールの戯曲は個人的には好きですね!!