難民映画祭での馬鹿げた質問

昨日の夜は、九段下のイタリア文化会館に行き、2人のイタリア人監督のドキュメンタリー『ヤング・シリアン・レンズ』を見た。

                                                  

シリアのアレッポでの、反政府派の自由シリア等のジャーナリストや市民を描くもので、アサド政権側の無差別爆撃が告発されていた。

シリア問題は、正直に言ってアサド政権が、長期に独裁的支配を続けていられているのは何故なのか、よくわからない。

どうやら普通の市民は、こうした事態に慣れてしまっていて「無関心」になっているのが、一番の原因なのかもしれない。

それが漠然とではあるが描かれてもいた。

そして上映終了後、二人の監督の話に続き、観客からの質問を受け付けた。

第一に手を挙げたのは女性で、「作品の中で子供たちが笑顔でいるのは、どうしてなのか、またその狙いは」と聞いた。

誠に馬鹿げた質問というしかない。

戦争だろうと、内戦だろうと人は日常生活を送るものであり、そこでは普通の喜怒哀楽が起きるものである。

一体、戦場では皆がまなじりを結して、一日中戦闘態勢を保っているのだろうか、そんなことはあり得ない。

第一、アレッポの子供たちにとっては、多分生まれた時から、内戦は日常のことであり、それが異常なことだとは知りようもないのだから、笑顔があるのも当然なのである。

難民映画祭は、10回目だそうだが、今年の会場は、先週はスパイラルホール、そしてイタリア文化会館とお洒落な場所のせいか、非常に多くの人が来ていた。

勿論、良いことだが。

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