意外にいい加減なタレント管理

今回の山口達也騒動で露呈したのは、芸能事務所のタレント管理がいい加減ということだと思う。

昔、映画評論家の白井佳夫が書いていたが、1980年代に、彼と新藤兼人と勝新太郎がNHKで「日本映画の現状」について話す番組に出た。

ところが、勝は予定の収録時間には来ず、数時間後にやっと来たが、酒でベロベロだったそうだ。

その時、白井は思ったそうだ。

「勝新は、知られているように自由奔放な人間で、酒の飲み方も豪快だったが、大映にいた時代は問題は起こさなかった。それは大映の俳優課がきちんと管理していたからだった。大映の倒産で管理がなくなり、勝プロというお山の大将になり、誰も彼を管理する人がいなくなったので、めちゃくちゃになったのだな」

今回の山口達也を見ても、一日で焼酎を1本も飲むなど、普通じゃなく、直ちに療養所に入所させるべきレベルの病状である。そして、日常生活を事務所側がきちんと管理しなければ、到底芸能活動はできないにちがいない。

その辺、まだ日本の芸能界は、タレントの管理のノウハウが十分でないと私には思えた。

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