『桃尻娘・ピンク・ヒップ・ガール』

フィルム・センターの今日の追悼者は日活ロマンポルノの監督だった小原宏裕。
この『桃尻娘』のような喜劇が多かったが、『実録女鑑別所』など様々なジャンルの作品があり、器用さがかえって評価を低くしていたと思う。
変な言い方だが、あまりポルノ的ではなく、旧日活的な性格を残した監督だったと思う。その性か、ATGで舟木一夫主演の『青春PARTⅡ』を作ったが、これはあまり良くなかった。

『桃尻娘』は、橋本治原作の女子高校生榊原レナ(竹田かほり)と同級生亜湖の共演作品で、女子高生のセックスへの憧れ、恐怖、無知等を描く喜劇。
旅に出た亜湖を追って、レナは信州、金沢、京都を旅して様々な体験をするロード・ムービー。
一番面白いのは、信州から金沢への車中で知り合う出獄してきたヤクザの内田裕也と片桐夕子夫妻で、列車のトイレでのセックスなど、すごい迫力。
傷害事件で再逮捕された内田のため、レナは片桐の売春を手伝う。
売春に憤った亜湖だが、京都では自分が金持ち老人相手に売春してしまう。
最後、京都のホテルで先輩とセックスしたレナは、映画の冒頭で不良大学生とセックスしメンスが遅れていたのを心配していたが、シーツに血が付き、「処女なの!」と驚く男に対し、「メンスがやっと来た!」と万歳する。
それほど笑えなかったが、まあ良くできた喜劇だった。

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コメント

  1. ブラボー より:

    桃尻つながり
    昔、出入りしていた新宿の喫茶店で
    どういういきさつだったかは忘れましたけど、
    亜湖さんと出会い、
    少しだけお話ししたことがあります。
    ピカピカ輝いたピュア~な方でした。

    竹田かほりさんは5,6年前に都内で見かけました。(エクボでわかりました)
    甲斐よしひろさんとのお子さんが最近歌手デビューされたらしいですね。(綺麗)

  2. さすらい日乗 より:

    個性的だったと思います
    ロマンポルノ女優の良さとして、それぞれが個性的だったというのがあると思います。
    『帰らざる日々』など数本にしか出ませんでしたが、日夏たよりも最高でした。

    確か、彼女は藤田敏八の『実録不良少女・姦』でデビューし、最近死んだ田中登の『人妻暴行致死事件』等に出て、光り輝いて引退した。
    まことに残念だったが。