明日、2月3日の節分は恵方巻きの日だとして、大々的にコンビニ等で売られている。
こんなものは昔はなかったというにちがいない。
確かに恵方巻きはなかった。
ただ、恵方という考え方、縁起担ぎは昭和初期からあったようだ。
永井荷風の小説に『踊子』があり、これは戦後に清水宏監督、京マチ子、淡島千景、船越英二らで1957年に『踊子』として映画化されている。
これは、ジャズメンというよりも楽隊屋船越とダンサー淡島の話で、そこに淡島の妹の京マチ子が上京してきて、すぐに船越が手を付けてという筋。
だが、その中に戦前のモダン風俗、戦時中の軍需景気、戦後の混乱等が描かれているなかなか面白い映画だった。
映画にはなかったが小説には、船越らが正月に恵方参りをするという叙述がある。
それも節分ではなく、正月に恵方参りをしたとなっている。
そう考えると、昭和初期から、花柳界等の縁起を担ぐ世界では、その年の恵方という考えがあったようだ。
だが、それを恵方巻きにしたのは、コンビニ等の商業主義であることは言うまでもない。
ただ、この時期に巻き寿司を食べるのも悪くないと思う。
でなければ、このように習慣化することはないのだから。
コメント
関西が発祥
恵方巻ですが、関西では結構以前(30~40年前)からやっています。が、それでも古くからの風習ではなく突然流行ったのが定着した感じですね。
これが全国的になったのはコンビニ戦略でしょうが、関西全体が流行した時も、誰かが仕掛けたと思います。
南南東
吉方(恵方)は十干によって毎年変わるが今年は南南東の方向となる
以前は正月にその方向の神社仏閣に御参りし一年の吉福を祈った
今年はそれ(旧正月)が2月10日にあたる
しかし国民挙ってと云うものではなくそれを知るものあるいは
商売関係者など縁起を担ぐ者の行事に過ぎなかった
もちろん特定の食べ物や節分との因果はまったくない
いま国民行事の如く騒ぎまくっているのはデパートや食品業界コンビニあるいはテレビマスコミなどが
正月とバレンタインデーの空白期間を埋めるため商売気と
騒ぎのネタ作りからこじつけたものと推察される