先日の高倉健に続き、菅原文太も亡くなった。ガンなので仕方のないところだろう。
この二人の訃報に対して様々なコメントがあったが、中で私に一番残ったのは、東映の岡田祐介会長の
「恐れていた映画の終わりが来たと感じた」である。
正確には、これは「大型スクリーンで見る映画スターの時代の終わりが来た」ということだと思う。
今は、テレビ、、ケーブル、果てにはスマフォで映像を見る時代で、これらに耐えられる程度の役者で十分になっている。
一般に、現在の若手の俳優の演技は、大変に上手いが、大型画面に耐えられるスターは非常に少ないと思う。
長谷川一夫から石原裕次郎に至るまで、所謂「大スター」と言われる人は、大抵は演技は上手くなく、ある特定の役しか演じられないもので、なんでも演じられる新劇役者とは正反対の存在である。
今は、大きなスクリーンで見ることがなくなったので、それも仕方のない、無理のないことなのだろうとあらためて思う。