ショーン・Kの学歴詐称が問題になっているようだ。
たしかにテレビで見て、かなりインチキくさい容貌だが、その割には言うことは常識的で、コンサルとしての独自性はないと見ていた。
私がパシフィコ横浜にいたとき、横浜市を始め、銀行、旅行会社、航空会社等の他、NTT、さらには当時の民活事業の主導者だった鉄鋼関係の会社からも出向者がいた。
中で、東大法学部卒で、東大柔道部主将、柔道5段のYという人がいた。
まことに傑作な人で、ある時、後楽園が東京ドームになり、そのこけら落としがミック・ジャガーになったと営業部の連中と話していた。
すると、
「肉じゃがってなに?」とご質問されたのだ。
東大柔道部のおっさんがミック・ジャガーを知らないのは趣味の問題だからよいだろう。
だが、ある時、私が「寄付行為」という言葉を何かの会話で使った。
その後、会話がかみ合わないのでなぜかなと思っていたが、このYさんは、寄付行為を「寄付をすること」と解していたと分かり唖然とした。
言うまでもなく、寄付行為とは今では民法が改正されて定款になったが、当時は財団法人の規約のことだった。
そんな民法の基本すらご存じないとは、本当に驚いたのである。
ただ、Yさんのすごいところは、普段は適当でろくに仕事をしていないのだが、パシフィコ横浜や関係組織で、パーティなどの飲食の場があると、どこで聞くのか必ず姿を現すところであった。
そして、飲食すると、さっさと帰ってしまうのだ。
JTBから出向していた東大文学部出身の高橋利男さんに聞くと、
「東大には入るところで燃え尽きてしまう連中がいる」とのことであった。
また、東大法学部を出て、金沢区の区民会議で活躍し、今は島根大学特任准教授の本田正美君に聞くと、
「東大にはホリエモンのように変な人が沢山いる」とのことだった。
学歴が正しくても変な人はいくらでもいるのである。