蔵原惟繕について

宮島義勇について書いていて、映画監督蔵原を思い出した。
森一生や増村保造、加藤泰など好きな監督は沢山いるが、中でも同時代的に好きだったのが、蔵原だった。

その映像性と面白い物語展開など、今見ても十分面白い。藤田敏八も随分影響を受けている。

最高作は、日活時代1962年前後の『銀座の恋の物語』『憎いあンちくしょう』『何か面白いことないか』のテンコ3部作。
そして、白黒の函館ロケが忘れがたく、芦川いづみも最高に可愛かった『ガラスのジョニー・野獣のように見えて』だろう。

日活を出てからは、『栄光の5,000キロ』や『陽は沈み、また昇る』のような大作が多く、十分な成果がなかったようだ。
岸恵子と萩原健一が共演した『雨のアムステルダム』など、大変退屈な凡作だった。

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