蓄音機イコールラッパ型ではない

NHKBSで放送していた『悦ちゃん』はいいドラマだが、主人公の柳碌さんが見合いした日下部家のご令嬢がクラシック好きで、SPレコードを聴くのだが、これが自宅、別荘ともラッパ型蓄音機なのだ。

もちろん、レコードができた初期の再生機は、ラッパ型蓄音機だった。

しかし、1930年代に真空管による音の増幅が発明され、ラジオ、トーキーなどの同時に電気蓄音機、電蓄ができ急速に普及してゆき、日本でも作られるようになる。

昨日、見た記録映画で、1941年製作の『或る保母の記録』でも、ワンカットだがレコードを掛けるシーンがあった。

ピックアップは軽そうなもので、たぶんクリスタル型のもので、電蓄のように見えた。

電気で増幅できるので、重いサウンドボックスのラッパ型ではなく、軽いクリスタルのピックアップでよくなるのだ。

最低限譲歩したとしても、富豪の家なのだから、電気式ではない蓄音機なら、最高級品のビクトローラ・クレデンサでも置いてほしいところである。

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