星野仙一が死んだ、70歳とは意外だった。
もっと上だと思っていたからだ。
そのように自分を実際よりも大きく強く見せることにたけていたと思う。訃報の映像で見ても、田淵幸一や山本浩二に比べて頭半分くらい背が低い。
要は、自分が体力的に優越していなかったことをよく自覚していたと思う。
野村克也は、プロ野球の選手を4分類し、
1 イチロー、長嶋、王のように能力があって、やる気もある超一流の選手。
2 能力的には超一流ではないが、非常にやる気がある選手。
3 能力は超一流だが、なぜかやる気が出ない選手。
4 プロでは少ないが、能力もやる気もない選手
そこで、野村は、監督手掛けるべきは、2と3の選手で、1は何もしなくてもよいし、4はいずれいなくなる。
野村は、2に属するのは、ヤクルトでは飯田哲也のような選手で、こういう人はやる気を上手くあおり、良い場面で出場させると非常な力を発揮したと言っている。
私は、星野仙一は、この中では2に属する選手だと思う。成績も146勝で、大投手というほどのものではない。
因みに、3に属するのは、阪神の藤田平、あるいは巨人の高橋由伸らだと思う。
このタイプの選手は他から理解されることが少なく、うまく生き残ることが難しい。
藤田は監督に完全に失敗したし、高橋由伸も苦労しているのは、このためである。
星野は、常に自分で自らにやる気を出させていた選手だと思う。
記憶に残る投手のご冥福を祈る。