韓国の李明博大統領が、竹島に行ったり、尖閣諸島には国会議員による渡航申請が出たりと、領土問題がかまびすしいようだ。
だが、この二つの動きも、よく考えると国際問題ではなく、国内問題である。
どちらも、自国の選挙がらみの動きであることは明確である。
かつて、1980年代にアルゼンチンとイギリスの間に、フォークランド島の領有権をめぐるフォークランド戦争(マルビナス戦争)があったが、これはアルゼンチンでは、不人気のガルチェリ政権が支持率向上のために起こした軍事行動であり、それを最終的に打ち破ったことでイギリスのサッチャー政権の支持率は最高になった。
ナショナリズムにとって、最も安易で効果的な方法の一つは、他国との領土を問題化することである。
昔、横浜市と横須賀市との間に、「領土問題」である「野島問題」があった。
これについては、2010年9月12日の、このブログに書いたので、繰り返さないが、「現在は横須賀市域になっている、追浜の日産の工場の敷地の一部は、歴史的経過から見れば、横浜市に編入されるべきだエリアだ」という領土問題だった。
横浜市に入るまで、こんなことは勿論知らず、横浜市民も、その問題自体を誰も知らない無関心な事柄だった。
それは市会議員でも同じで、多くの市会議員も、無関心だった。
だが、地元金沢区の議員はそうではなく、「横須賀市に対して横浜市の主張をせよ」とのご意見だった。
別に自分たちに利益があるわけではないが、やはり地域の領土問題となると、顔色が違ってしまうという感じだった。
その結果は、と言えば、今更市域の境界線の変更はできず、県知事の仲裁によって横須賀市のままとなったのである。
当然である。いくら歴史的経過はあるといっても、横須賀市域として長年扱われている追浜の一部を横浜市に入れるのは不可能であった。
領土問題は、ナショナリズムと自国民のアイデンテティに関わる問題なので、その解決は大変難しい。
だから、冷静に時間をかけて交渉していく以外に方法はないと思う。
コメント
はじめまして。
確かに。。。。。冷静に考えたら中韓のやっていることって目くじら立てる程の事ではないですね。特にイミョンバクにかけては「あ~あやっちゃった」みたいな。