『太陽の王子・ホルスの大冒険』

世界の宮崎駿と高畑勲が最初に組んで作った劇場用アニメ、脚本は横浜生まれの脚本家深沢一夫で、音楽は現代音楽の間宮芳生と言うのは珍しい。

高畑が演出で、作画デザインが宮崎だとのこと。

                                                     

アニメーションなので、全国からファンが来るのではと思い、昼前に券を取って昼食後は喫茶店で待って劇場に行くと意外にも客が少ない。

やはり高齢者はアニメーションに興味がないのだろうか、と言って子供も数人だった。

話は、アイヌの民話からヒントを得たとのことで、ある村の子供のホルスが、悪魔と戦って勝つ物語である。

ここには、後の宮崎アニメの要素が多く見られる。それは、凛々しく戦う少女ヒルダ、そして魔法の石による空中飛行などである。

この映画の存在を知ったのは、多分雑誌『映画芸術』で、そこには当時の東映の組合運動のことが反映されていると書かれていた。

見ると、確かにホルスは、悪魔と戦う魔法の斧を作るが、最初は成功しない。

それが、最後になり、多くの村人と一緒に斧を撃って鍛えて悪魔に勝つ武器にする。この辺は、戦うものの団結と統一を宣言することだろうと思う。

声は、悪魔の平幹二郎の他、少女の市原悦子、村の長老の東野英治郎など、俳優座の役者たちで、市原と平はすぐにわかった。

帰りは、半蔵門線で戻ったが、連休も最終日なので、人出は少なかったようで、電車も空いていた。

神保町シアター

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